当社は、菜種油を精油する『油屋松次郎商店』として、１７６８年（明和５年）に創業致しました。
　その後、菜種油の副産物である油粕を肥料として農家に販売することで、当社の経営基盤が固まりました。一つ目の事業、肥料部の誕生です。
　時代を経るにつれて、我が国の農業も菜種粕、魚粕、大豆粕などの有機肥料から、明治末期には石灰窒素や硫安という化学肥料を多く使う農法に変化していきました。それに伴い、化学肥料を扱う事業は順調に伸展していきましたが、太平洋戦争のために商売は困難となってしまいました。そこで終戦後、統制品にかからない色のついた紙の商売を始めたのです。それが二つ目の部門、内装部の事業となりました。
　菜種油の販売からスタートした当社も、現在では肥料部・内装部の２部門で全く異なる業種を取扱う商社として営業活動を展開しております。
　創業２５０年の歴史を持つ弊社肥料部は、肥料、農薬、農業資材を販売する卸売業として、県内はもとより隣接県の業界からも重きを置かれています。そのリーダーシップとノウハウは本業の肥料販売にとどまらず、これからの減少傾向にある専業農家に対して、安心・安全で健康な食を提供する重要な使命を担う今後の農業経営を指導援助する良きアドバイザーとして、厚い信頼を得ています。
　一方、戦後にスタートしました内装部は、紙（ふすま、障子）から商品を手がけましたが、新しいライフスタイルへの変化に伴い、壁紙、カーテン、カーペット、床材等と取扱商品が多彩になってきました。得意先である施工業者と協力しながら、快適な住宅環境創りを提案し、最適素材を提供することに全力をあげています。
　株式会社上野は、栃木県内におけるサービスのご提供に留まらず、北関東流通経済の中枢的な役割を担い、これからの地域経済の発展に重要な役割を担ってまいります。