上野家260年歴史アーカイブ

この歴史アーカイブは、
上野家の歴史を紹介することだけが目的ではありません。
創業以来二百六十年余りにわたり受け継がれてきた一次史料を通して、
地方都市宇都宮の商業・文化・人々の交流、
そして、地域社会の歩みを読み解いていく試みでもあります。

江戸時代の創業以来、上野家に代々受け継がれてきた、
数々の史料から各時代の物語を紐解きます。


一幅の掛け軸、一通の書簡、一葉の写真。
それらは、ひとつの家の歴史であると同時に、
この地域が歩んできた歴史そのものでもあります。
本アーカイブが、地域の歴史を未来へ受け継ぐ
小さな架け橋となることを願っています。

 
蔵に眠っていた史料が、
上野家二百六十年の歩みを静かに語りはじめます。
 
1768年(明和五年)、
宇都宮の地に創業した「油屋松次郎」。
 
その歩みは、
一商家の歴史にとどまらず、
地域経済、
近代商業、
文化、
そして人々の暮らしとともに積み重ねられてきた。
 
本アーカイブでは、
上野家に残された写真、
書簡、
掛軸、
資料群をもとに、
 
創業から現在へ至る
二百六十年の歴史を辿るとともに、
 
宇都宮、
そして地域近代化史の一端を記録していく。
 
渋沢栄一、
田中正造、
蒲生君平をはじめ、
時代を彩った人々との接点。
 
女性たちの記録。
 
商業ネットワークの形成。
 
地域文化を支えた営み。
 
そこには、
一企業史を超えた、
「地域の記憶」が残されている。
 
本アーカイブが、
過去から未来へ、
歴史と想いを継承する場となれば幸いである。
 


 
はじめての方へ
-上野家260年を辿るおすすめの旅路-
 
『上野家260年歴史アーカイブ』
をはじめてご覧になる方は、
 
まず
「株式会社上野 祖業史」
そして
「上野家商業ネットワーク形成史」
をご覧いただくことで、
 
上野家二百六十年の歴史が、
どのように始まり、
どのように近代へ発展していったのかを、
より深くご理解いただけます。
 
その後、
以下の「五つの物語」
をご覧いただくことで、
本アーカイブ全体の構成や歴史の流れを
より立体的にお楽しみいただけます。
 

■■■上野家260年歴史アーカイブ 注目記事■■■

 
1.創業者:上野新兵衛
-上野家創業者についての物語-
 

▶ 『創業者・上野新兵衛を伝える掛軸』

-一本の掛軸から始まった上野家の歴史-

 
2.三盟商会とは
-すべてはこの一枚の写真から始まった-
 

▶ 『三盟商会の誕生』

-上野豊次郎と三人の同志、そして”もうひとつの仮説”-

▶ 『三盟商会の実像』

-上野豊次郎と三人の同志、その役割と構造-

 
3.渋沢栄一特集
-上野家が社会と接続した決定的記録-
 

▶ 『渋沢栄一と上野松次郎』

-日光東照宮三百年祭と実業交流の記録-

 
4.人物編:人物でたどる上野家の系譜
-五代目・上野松次郎と六代目・上野松次郎-
 

▶ 『五代目・上野松次郎』

-宇都宮の近代を築いた男-

▶ 『六代目・上野松次郎』

-地域金融を背負い、家を未来へつないだ男-

 
5.女性編:女性たちが支えた上野家
-表に現れなかった上野家のもう一つの経営史-
 

▶ 『明治十六年前後 上野家女性肖像写真』

-表に現れなかった、もうひとつの経営史-

▶ 『明治十六年前後 上野家女性肖像写真群』

-一度の撮影に残された複数の肖像-

 
この五つの物語をご覧いただくことで、
本アーカイブ全体の構成や
歴史の流れをより深くご理解いただけます。
 


 
すべての始まりは、
「油屋松次郎」という一軒の商家であった。
 

▶ 株式会社上野 祖業史

-260年受け継がれた商いの系譜-

製油業から肥料商へ。

そして現在のアグリ事業へ。

創業以来260年にわたり受け継がれてきた
株式会社上野の祖業を歩み辿る。

■■■序章|上野家商業ネットワーク形成史■■■

- 上野家近代化の源流をたどる -

▶ 第一章|明治十七年三月写

-若き豊次郎(後の五代目松次郎)と三盟商会-
一枚のガラス板写真からはじまった、共同経営ネットワークの原点

▶ 第二章|共同して肥料商を営む

-三盟商会という経営モデル-
商人連携・信用・共同事業。
近代宇都宮商業の原型を読み解く。

▶ 第三章|油屋房之介の登場

-百貨店前夜の実像-
”油屋房之介”の印が示した、
上野百貨店誕生以前のネットワーク。

▶ 第四章|分岐する商流

-肥料商・呉服商・都市商業へ-
一つの共同経営体から、
複数の事業系統が枝分かれしていく。

▶ 第五章|宇都宮近代商業ネットワーク形成史

-上野家本流と分流-
地方都市宇都宮に形成された、
近代商業連携構造の実像。

■■■本編|上野家260年の物語■■■

- 時代をつないだ人々の記録 -

 
創業から現在まで、
上野家は時代の変化とともに歩みを重ねてきた。

油屋から始まった商いは、
地域経済、
金融、
文化、
社会活動へと広がり、
 
その足跡は、
宇都宮の近代史とも深く重なっていく。
 
ここでは、
各時代に残された資料や記録を通じて、
上野家260年の歩みを、
時代順に辿っていく。
 

第二幕|転換の時代

▶ 第2弾:明治23年の肖像画

第三幕|地域と社会への飛躍

▶ 第3弾:渋沢栄一と上野松次郎

第四幕|国家との接点

▶ 第5弾:国家に招かれた実業家

第五幕|公的人生の頂点

▶ 第6弾:昭和15年、公的人生の頂点

第六幕|地域を支えた責任

▶ 第7弾:地方金融を背負った男

第七幕|戦後復興と新たな挑戦

▶ 第8弾:戦後復興と株式会社上野誕生

最終幕|継承と現在

▶ -九代目として-

■■■人物でたどる上野家の系譜■■■

- 歴代・上野松次郎 -


●創業者(上野新兵衛)
上野の創業者

▶ 創業者 上野新兵衛を伝える掛け軸

-一本の掛け軸から始まった上野家の歴史-


●初代・上野松次郎(幼名:武房)
事業の起点 初代・上野松次郎


●二代目・上野松次郎
創業者からの架け橋


●三代目・上野松次郎(幼名:栄次郎)
事業転換の改革者
▶ 三代目・上野松次郎

▶ 明治23年の肖像

-上野松次郎と継承の記録-


●四代目・上野松次郎(幼名:もと)
上野家女系の起点


●五代目・上野松次郎(幼名:豊次郎)
政財界で活躍した実業家
▶ 五代目・上野松次郎

▶ 五代目 上野松次郎

-銚子より来たり、宇都宮の近代を築いた男-


●六代目・上野松次郎(幼名:順一)
金融・公職へ拡張
▶ 六代目・上野松次郎

▶ 六代目 上野松次郎

-地域金融を背負い、家を未来へつないだ男-


●七代目・上野俊三
松寿苑の時代
▶ 七代目・上野俊三

▶ 七代目 上野俊三

-上野家260年の記憶を未来へ継承した人-


●八代目・上野泰男
事業を多角化へ
▶ 八代目・上野泰男

▶ 八代目 上野泰男『私の物語』

-八代目・上野泰男が語る上野家の記憶-

八代目・上野泰男が遺した、
上野家と株式会社上野の記録。

戦前から戦後、
そして現代へ。

その言葉の中には、
時代を生き抜いた者だけが知る記憶と、
次代へ託された想いが静かに綴られている。


●九代目・上野拓也
株式会社上野へ再構築


■■■特別企画|女性たちが支えた上野家■■■

- 表に残らなかった、もうひとつの継承史 -

▶ 明治十六年前後 上野家女性肖像写真

-表に現れなかった、もう一つの経営史-
家を支えた見えない基盤

▶ 明治十六年前後 上野家女性肖像写真群

-一度の撮影に刻まれた、意図された記録-
「関係性」を残すという思想

▶ 上野家を支えた三人の女たち

-タミ・カネ・まさ-

上野家二百六十年の歴史の裏側には、
家を守り、
人を支え、
次代へ橋を架け続けた
女性たちの存在があった。

挑戦を許したカネ。
精神を守ったタミ。
継承を実行したまさ。

三人の女性たちの物語は、
上野家のもうひとつの正史である。

▶ 上野タミを囲みて

-女たちが繋いだ上野家の系譜-
上野家本家・分家・婚姻構造が一枚に刻まれた歴史写真

■■■特別企画|もうひとつの上野家■■■

- 時代軸では捉えきれない物語 -

▶ 松寿苑

-宇都宮の祝宴文化を支えた時代-

宇都宮の祝いの日には、
いつも松寿苑があった。

政財界人、
文化人、
地域の人々。

松寿苑は、
時代を超えて、
宇都宮の祝宴文化を静かに支え続けていた。

▶ 松寿苑の記憶

-七代目・上野俊三 直筆記録より-

七代目・上野俊三が生前に書き残した、
松寿苑に関する直筆記録。

そこには、
明治期の庭園造成、
政財界人たちとの交流、
戦火による焼失、
そして戦後復興へ至るまでの記憶が、
当事者の言葉として静かに綴られている。

松寿苑とは何であったのか。

その記憶を、
俊三自身の筆跡からたどる。

▶ 松寿苑(番外編)

-七代目・上野俊三が遺した記録群-

七代目・上野俊三が遺した、
松寿苑に関する直筆資料や記録群。

そこには、
戦前から戦後へ続く松寿苑の歩みと、
時代を見つめ続けた記録者の眼差しが、
静かに残されている。

▶ 宇都宮に愛された「上野さん」

-上野百貨店80年の記憶-

宇都宮の人々に、
親しみを込めて
「上野さん」と呼ばれた百貨店があった。

時代の流れとともに姿を変えながらも、
その記憶は、
いまなお多くの人々の心の中に残されている。

■■■特別研究|地域史・文化史アーカイブ■■■

- 上野家を通して見える、地域と時代の記憶 -

▶ 三盟商会の誕生

-すべては、この一枚の写真から始まった-
上野家の事業と家族構成が交差する起点を示す重要資料

▶ 三盟商会の実像

-四人の配置が語る、役割と構造-
三盟商会の内部構造と役割分担を読み解く核心資料

▶ 上野松次郎の名刺がつないだ、本郷町復活の物語

-一枚の名刺から始まった歴史発見-

若き日の上野松次郎が残した名刺と、
明治十二年宇都宮市街図が導いた、
本郷町復活の記録

▶ 上野家と蒲生君平

-蔵から現れた肖像画と文化資料-
宇都宮の文化資料を守り伝えてきた上野家

▶ 蒲生君平 書状二幅

-苦悩と信念を伝える遺墨-
苦悩、謝意、信念。
二幅の書状から見えてくる、思想家・蒲生君平の”人間としての姿”

文庫蔵から現れた、

帝展画家・松本姿水の《薫風》。

 

▶ 蔵から現れた帝展画家

-松本姿水《薫風》と上野家文庫蔵-
文庫蔵から現れた一幅の花鳥画。
「姿水」の印が押された《薫風》は、
上野家に伝わる記憶を静かに語り始めている。

▶ 蔵から現れた富士図

-松本姿水《暁富士》と上野家文庫蔵-
文庫蔵に静かに眠っていた一幅の富士図。
松と富士、
そして淡く広がる朝の空。
《暁富士》は、
上野家に守り継がれてきた
静かな美意識を今に伝えている。

▶ 蔵から現れた南画の巨匠

-高久靄厓「墨山水図」と上野家文庫蔵-
巨岩と墨の濃淡によって描かれた山水世界。
高久靄厓の《墨山水図》は、
文庫蔵に守り継がれてきた文化の記憶を今に伝えている。

▶ 蔵から現れた文人たち

-「賞心十六事画帳」に見る、上野家の文化交流圏- 下野に広がっていた文化交流ネットワークと、静かな精神文化の記録

■■■思想・教育継承編■■■

- 二百六十年を貫く、変わらぬ原理 -

1.特別研究
上野家後継者育成プログラム研究

▶ 上野家後継者育成プログラム研究 特設ページへ

-二つの木箱が語る、五代目松次郎の教育思想-

2.特別研究
上野家家訓研究

▶ 上野家家訓 特設ページへ

-上野家の思想の原点を紐解く-

3.株式会社上野 新理念体系

▶ 株式会社上野 新理念体系ページへ

-株式会社上野の憲法-

4.株式会社上野 フィロソフィー

▶ 株式会社上野 フィロソフィーページへ

-株式会社上野の思想-

 
これらの歴史は、過去の記憶ではありません。
 
代々受け継がれてきた志とともに、
今もなお続いている営みです。
 
そしてその歩みは、
次の時代へと、
静かに、しかし確かに受け継がれていきます。
 
本アーカイブは、完成した歴史年表ではありません。
現在も新たな写真、書簡、帳簿、記録などの調査・整理
を継続しています。
新たな史料が確認されるたびに記事を更新し、
地域史・企業史の新しい知見として公開してまいります。
 
上野家二百六十年の歴史は、
これからも研究とともに歩み続けます。
 

【本企画について】
本アーカイブは、
上野家に伝わる史料・写真・記録類をもとに、
歴史資料として再構成した特別企画です。
・文章構成・編集:歴史アーカイブ制作チーム
・史料提供・内容監修:上野拓也
(株式会社上野 代表取締役)